サイレントキラー!命にかかわる高血圧の合併症

生活習慣病の代表格である高血圧ですが、特に目立った症状がなく、また高血圧そのものは死亡の原因にはならないため、気になってはいても積極的に治療をしない人が少なくありません。しかし、別名「サイレントキラー」といわれる高血圧は、さまざまな臓器に不具合を発生させ、その合併症によって命を縮める可能性は非常に高く、決して油断のできない怖い症状です。

◆なぜ高血圧が合併症を起こすのか

高血圧の状態が続くと、体内の血管は動脈硬化を起こしやすくなります。
動脈硬化とは、簡単にいうと血管が弾力を失って硬くなることです。

健康な動脈はしなやかで強く、弾力性があるため、大量の血液を効率よく流すことができますが、動脈が硬化し、しなやかさが失われると血液をうまく送り出せなくなります。また、血液の圧力に耐えるために血管壁が次第に厚くなるので、血管内の血液の通り道は次第に狭くなります。

血管が狭くなれば、さらに血圧は高くなり、動脈硬化もどんどん進行してしまうという、悪循環を呼び越します。
結果として、心臓には大きな負担がかかるようになり、これが心疾患の原因となります。

また、血管が狭くなることで血液が詰まったり、十分な栄養が行き渡らなくなったりするため、体のあちこちで不調が起き、場合によっては死に到ることにもつながるのです。

◆心臓に起こる合併症

しなやかさを失い、十分な働きができなくなった血管に、心臓は強い力で血液を送り続けますが、このため、心臓の壁も負担に耐えるために厚くなります。この状態を心肥大といいますが、この状態が続くと心臓が硬くなり、動悸や息切れ、さらには呼吸困難を起こします。これを心不全といいますが、非常に危険な症状です。

また、動脈硬化によって心臓への血液供給が低下すると狭心症の発作を起こし、胸に締め付けられるような痛みや圧迫感を感じます。
狭心症を放置していると、やがては心筋梗塞の発作を起こすことがあります。これは、血管が完全に詰まり、血液が供給されなくなった部分が壊死した場合に起きる発作ですが、最初の発作で3割の人が亡くなり、そのうちの半数は1時間以内に亡くなるという、恐ろしい症状です。

◆脳に起こる合併症

高血圧が続き、脳の血管が動脈硬化を起こすようになると、細い血管が破裂して脳出血を起こすことがあります。特に前触れもなく突然起こり、重症の場合は死亡することもあります。また、一命は取り留めたとしても体のマヒや言語障害が残ることも少なくありません。
このほか、脳の血管に動脈瘤というこぶのような血液だまりができ、これが破裂することで起きるくも膜下出血も発症することがあります。これも死亡率の高い症状です。

また、脳の血管の一部が詰まり、血流が止まってしまうと脳梗塞が起こり、脳細胞が壊死するため、脳に重大な障害をもたらします。

◆その他の合併症

高血圧が長く続けば、腎臓も次第に硬化し、機能を十分に果たせなくなっていきます。タンパク尿やむくみが最初に現れ、めまいや頭痛などの自覚症状がでるようになります。腎臓には体を健康にするさまざまな働きがあるため、腎臓に障害があると脳や心臓にも影響がでて、病気のリスクを高めることになります。

また、高血圧が直接の原因ではないのですが、糖尿病の患者には高血圧の人が多いと言われています。
これは、原因に共通項が多いためではないかと考えられています。両者を併発している人の場合、それぞれの症状の進行は格段に早くなることが分かっていますので、速やかに治療し、健康回復に努めてください。

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