全身に広がる病!糖尿病の真の恐怖とは

糖尿病の進行は比較的緩やかで、ほとんどの場合初期には自覚症状がありません。実際に兆候が見られるのは、発症から10年以上経過してから、という場合もあり、生涯にわたる治療が必要になります。

糖尿病そのものが死亡の原因となることは少なく、糖尿病の影響で様々な合併症を引き起こし、その合併症により死亡するケースがほとんどです。

◆特に注意が必要な症状

糖尿病では感染防御のための免疫細胞の働きが弱まるため、感染症のリスクが高まるのです。

たとえば、単なる風邪の症状であっても、糖尿病の場合気管支炎や肺炎など重篤な合併症を起こしやすくなります。呼吸困難を起こすほどの咳や胸痛など、症状は重く、長期化する傾向があります。場合によっては命の危険も伴うようになります。
また、結核にもかかりやすく、喀血などを起こすことがあります。
また、水虫やしもやけを放置し、やがて壊疽を起こして切断するまで悪化させてしまう、といったことも起きることがありますが、これは神経障害の影響で身体の末端部の痛みを感じにくくなるためです。

ほかにも、自律神経障害の症状が現れ、筋肉の萎縮、筋力の低下や胃腸の不調、立ちくらみ、発汗異常などが見られます。

男性ではEDの症状が恒常化してしまうといったケースも多くなりますが、これは神経障害により脳で感じた性的興奮を性器にうまく伝えられなくなるなどの理由で起こるものと考えられています。

◆失明の危険も!糖尿病網膜症

糖尿病網膜症とは、眼底の網膜と呼ばれる部分の血管の異常により、視力が低下する病気です。悪化すると失明する可能性もあり、白内障になる方も多いと言われています。
現代では、成人の失明原因で一番多いのが、糖尿病網膜症ですので、いずれ失明するかもしれない、という危機感を持って治療に努めなければなりません。

◆死亡原因になりやすい・糖尿病腎症

腎臓の糸球体と呼ばれる部分の毛細血管に障害が現れ、腎臓が機能しなくなる病気が糖尿病腎症です。
尿が作られなくなり、人工透析を余儀なくされることもあります。人工透析患者の原因の1位がこの糖尿病腎症であり、日常生活に多大な影響を及ぼします。

人工透析が必要なところまでくると、回復の見込みは非常に小さくなります。ここまで進行させないように心がけることが大切といえます。

◆高確率で併発する「うつ病」

糖尿病の治療に過大なストレスを感じ、うつ病を発症するという人は多いようです。
特に何事もマジメに一生懸命に取り組んでいる人の場合、治療の効果が思わしくなかったりすると、うつ病を発症することがあります。
午前中は気力がわかない、頭痛や下痢、便秘が続くようになった、眠れない、イライラしやすくなった、などの症状があれば、うつ病を疑った方がよいかもしれません。

逆に、うつ病から糖尿病を併発する場合も多いようです。
うつ病の状態では、空腹時血糖値が正常な人でも食後血糖値が高くなりやすいことや、血糖変動が全く正常でも血中のインスリン濃度が高くなっていることが分かっています。

うつから糖尿病になった場合は、通常の糖尿病の治療は効果がなく、うつ病の治療が優先されます。うつ病が改善されれば、糖尿病も治ります。

糖尿病は、症状が自覚できるようになれば末期、などとも言われる病ですので、特に自覚症状のない早期からしっかりと対策をし、合併症を起こさないことが大切といえます。

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