見た目だけではわからないこともある「肥満」

今や「百害あって一利なし」なのが肥満です。
かつて日本では栄養失調が蔓延していたために、太っていることはすなわち裕福であることの証であり、女性は特にふっくらしている方が魅力的とされていました。
しかし、現代ではそうもいきません。肥満はさまざまな疾患の原因となるばかりか、体への負担も大きくなります。

◆日本人も「肥満」が増えている?

厚生労働省の調査では、ここ10年間で40~60代男性のおよそ30%が肥満、40~50代では10%前後増加していることがわかっています。 日本は先進国の中では肥満が少ない方なのですが、この増加率は問題視すべきではないでしょうか。
また、肥満の定義としては、体重や見た目だけでなく、BMI(Body Mass Index肥満指数)の数値も重視されるようになってきました。
これは、体重(㎏)を身長(m)の二乗で除したもので、「最も病気になりにくい」とされる22を中心に、18.5~25未満を適正としています。 25以上を肥満としていますが、値によってその重症度はさらに4段階に分けられます。

◆男性と女性で肥満のタイプは異なる

メタボリックシンドローム健診では、おへその周囲を測定する腹囲の正常値を男性で85㎝未満としています。女性なら90cm未満とやや多めなのは、皮下脂肪の差によるものですが、このため肥満の形にも男女で相違があることをご存知でしょうか。
女性は下半身全体(お腹、腰、お尻、太ももなど)に脂肪がつきやすい「洋ナシ型」であるのに対し、男性はお腹だけがぽっこりと出る「リンゴ型」になることが多いのです。
「リンゴ型肥満」は内臓の周囲に脂肪がつくタイプで、高血圧や糖尿病、動脈硬化などの疾患のもとになるとされるアディポサイトカインという物質が分泌されることから健康上問題があるとされています。

◆気をつけるべきは「体重」よりも「体脂肪」

BMIや内臓脂肪からもおわかりのように、肥満=体重ではありません。
重視すべきは「体脂肪」です。
例えば、力士は最近とみに大型化していて、平均で150kgを超えていると言われています。体重だけを見れば確かに太り過ぎですが、彼らは毎日の激しい稽古やバランスの取れた食事によって良質の筋肉を作り上げています。脂肪の塊どころではないのです。
また、筋肉は脂肪よりも重いので、ボディビルの選手などは標準体重をはるかにオーバーしていることも珍しくありません。しかし、体脂肪は1ケタであるなど、贅肉はいっさいないに等しい体です。 つまり、同じ体重でも体脂肪率が10%と30%では「肥満」という点で大きく異なるということです。

体重は増やすより減らす方が難しいと言われます。それが脂肪となればなおさらでしょう。 だからといって食事を減らすなどの急激なダイエットはおすすめできません。
医師や栄養士に相談して、大人は「健康的にやせる」ことを目指してください。

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